透明人間Aさん
「透明人間Aさん 」
住まいのごとく科学研究所で働く透明人間Åさんの夢を見た。
科学研究所には白衣姿の研究員がたくさんいて、みなそれぞれの研究に没頭していた。
もはや科学研究所が住まいといっても過言ではない。
「ええか、透明人間Åさんのことは誰にも秘密やぞ、Aさんにこのパンをもらったこともな」
と言って、突然その名前も知らない科学研究員は机の上にパンをぽんと置いた。
パンは三角形の揚げパンだった。
机の上にはフラスコやビーカーや試験管が並べられていた。
そんな所に置かれた揚げパンは、なんとも特異にこの目に映った。
透明人間Åさんは、その科学研究所の中で最も優れた研究員とのことだった。しかしÅさんのことは研究所以外で絶対に誰にも話してはいけないことになっていた。
Åさんに会いたい。一目でいい。一目でいいから。と思った。いったいどんな人なのか、どんなに優秀なのか、実際会って、この目で確かめたかった。
でもそれは無理な話だった。
なぜならÅさんは透明だから。
あまりにもミステリアスな存在。それが透明人間Åさん。
しかし、透明人間さんはどこを住まいにするのだろう??透明でも自分の住まいは持っているものなのだろうか??
なぞである。